16 清水秀樹
私は小牧先生の授業を受けるまで、正確言えば自画像を描くまで自分を深く見つめたことはありませんでした。描き始めのころはあまり鏡を見つめた記憶がありません、しかし、先生の助言を受けたことで次第に鏡を見つめるようになりました。鏡を見つめ始めた当初は、鏡を見つめても外見しか見られず、自分という存在が何かということを理解することもできませんでした。だが、自画像の制作を続けていく間に、自分の中身を見つめられるようになりました。その時自分がいかに小さいかということを気付かされました。授業中にしていただいた先生の多くの話は、そんな小さな私の精神を成長させてくれました。また、屋久杉を実際にふれさせていただくことで、その温かさを感じさせられました。私の精神も成長すればそのような温かさを持つことができるのかもしれません。
エジソンの言葉に「天才とは九十九パーセントの努力」とあります。それを皮肉ったテスラの言葉には「天才とは九十九パーセントの直感」とあります。しかし、先生の授業を受け、極端に言えば「天才とは九十九パーセントの精神」ではないかと思いました。確かに努力も直感も大切だと思います。だが、本当に人間に必要なものは精神だと実感させられました。
今回の自画像制作を終えて、私は人生に生かせるものを得ることができました。しかし、それはまだまだ発展途上なものです。油絵のように、何度も塗りなおすことで厚く、深くしていきたいと思います。先生の言葉や自画像制作をもとに、将来に大成させたいと思います。